8bitduck

Check Website (https://checkwebsite.jp) を運営中です。

8bitduck Japan | Check Website ブログ

ウェブサイトデザインや管理に役立つ情報をシェアします。

コードは関係ない?

最近Web制作をする上で思うことの一つに、「ぶっちゃけた話、クライアントにとってはコードの品質がどうのこうのみたいなことはどうでもいい」というのがあります。

ウェブサイトを作るときに、HTMLやCSSをコーディングする人で、「ウェブサイトというのはすなわちHTML/CSSが商品であり、それらのコードの品質は重要である」、という思いを持つ人は少なからずいると思います。そのためには、HTMLやCSSを可能な限り知り尽くし、フレームワークに頼らずすべて手作業でコードをコツコツと打ち込み、手作業でしっかりチェックをしてこそ高いクオリティーが保たれる、と考える人もいるでしょう。「完璧にセマンティックなコードでなければプロの仕事ではない!」と主張する人もいるかもしれません。

少なくとも私は最近までそのように考えることがかなりありました。しかし、最近あるクライアントとのやりとりの中で、そのような考え方は少し的がずれている、と感じさせられました。コーディングの仕事の最終ゴールは、コーディングの質を極めることではなく、ユーザーにとって使いやすく実用的な商品(ウェブサイト)をできるだけ短期間で作り上げて提供する、ということをクライアントとのやりとりの中で感じさせられたのです。

例えば、フレームワークの欠点のひとつとして、多くのシチュエーションをカバーしようとするためにコードベースが肥大化する、というのがあります。Bootstrapは便利だけど、自分でカスタムで書いたCSSよりも行数もファイルサイズも大きすぎて「無駄」が多い、という意見は、ウェブサイト製作をする人なら聞いたことのある見解だと思います。しかし、製作時間や予算などのコストと、Bootstrapそのものの品質を考えた場合、実際にその「欠点」というのはそれほど意味がない、といっても過言ではないと思います。むしろ、Bootstrapのようなフレームワークを上手に使いこなすことで、サイトの製作時間を大幅に減らし、その分浮いた労力を別の作業で活用することで、納品するサイトの製品としての価値があがる、という見方もできると思います。

だからといって、コードそのものがぐちゃぐちゃでも構わない、ということではありませんが、プロジェクトにおいて、サイトを製品として捉え、限られた予算と時間で最大限の「製品クオリティー」を確保する、そのためには、全部マニュアル作業でやろうと思い込まないで、使えるツールや既存フレームワークはどんどん利用して製品として良いものを作る、というアプローチが良いのでは、と最近思っています。